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不動産を相続する際の遺言書とは?ない場合の相続方法も解説

不動産お役立ちコラム

林 真登

筆者 林 真登

不動産キャリア15年

不動産キャリア15年/宅地建物取引士
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実家や土地など、親の不動産を相続する際に「遺言書があると手続きはどう変わるのか」「兄弟で揉めないだろうか」と不安を抱く方も多いと思います。

不動産は物理的に分けにくい財産のため、遺言書の有無で相続の進めやすさが変わります。

この記事では、遺言書の種類や、遺言書があるとき・ないときで変わる相続登記の進め方を解説します。

親の不動産の相続を控えている方や、すでに相続が始まって手続きに悩んでいる方は参考にしてください。



遺言書とは?



遺言書とは、亡くなった方が自分の財産を誰にどう引き継ぐかを書き記した書類です。

法律で認められた形式で作成すれば、その内容は相続人同士の話し合いよりも優先されます。

ここでは、遺言書のなかでもよく使われる「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類について、それぞれの特徴を説明します。


・自筆遺言書

自筆証書遺言は、財産を残す本人が手書きして作成する遺言書です。

紙とペンと印鑑があればいつでも用意できるため、費用をかけずに作成できます。

遺言書の効果を有効にするためには、全文・日付・氏名を自分で書き、押印しなければなりません。

ただし、形式に不備があると無効になるため、書き方には注意が必要です。

なお、2020年7月からは、法務局で遺言書を保管する制度も始まりました。

これを使えば紛失や改ざんの恐れが減り、家庭裁判所の検認(遺言書の存在を相続人に知らせて内容を確認する手続き)も不要になります。


・公正証書遺言

公正証書遺言は、公証人(法律の専門家である公務員)が本人の意思を確認しながら作成する遺言書です。

公正証書遺言は、専門家が関わるため、形式の不備で無効になる心配がほとんどありません。

作成時は証人2名以上が立ち会い、完成した原本は公証役場で保管されます。

そのため紛失や改ざんの恐れがなく、相続が始まったあとの検認も不要です。

ただし、財産の金額に応じた手数料がかかるため、自筆証書遺言より費用の負担は大きくなります。



遺言書がある場合の相続登記はどうすればいいのか?



遺言書がある場合、遺言の中身によって相続登記の進め方が変わります。

財産を法定相続人(法律で定められた相続人)に相続させる内容であれば、財産を受け取る相続人が1人で申請できます。

しかし、相続人以外へ譲る「遺贈」の場合は、財産を受け取る人と相続人全員が揃って申請しなければなりません。

遺言執行者(遺言書に書かれた内容を形にする人)がいるときは、遺贈の申請を相続人に代わって行ってもらえます。


・遺言書に不満がある場合は?

遺言書に納得できなくても、相続人が取れる手段はあります。

遺言書がある場合、原則は遺言どおりに相続しますが、相続人全員が承諾すれば話し合いで分け方を変えられます。

「全財産を愛人へ」などの遺言でも、兄弟姉妹以外の相続人は最低限の取り分「遺留分」を請求できるのです。

割合は、配偶者のみの場合で財産の2分の1、配偶者と子がいる場合はそれぞれ4分の1です。

遺留分の請求は相続を知ってから1年で時効になるため、利用する方は早めに動きましょう。



遺言書がない場合の相続登記の方法



相続時に遺言書がない場合の相続登記も見てみましょう。

遺言書がない場合、まず相続人全員で不動産を誰が引き継ぐかを決めます。

決め方は主に以下の2つがあります。

・法定相続分
・遺産分割協議

法定相続分の相続は、例えば配偶者と子2人なら配偶者が2分の1、子が各4分の1など、法律で定められた割合分を受け取ります。

遺産分割協議の場合、この協議で全員が同意すれば、法定相続分と違う割合でも分けることができます。

ただし、協議で割合がまとまらないときは、家庭裁判所の調停や審判で解決するのが一般的です。

相続財産の分け方が決まれば、遺産分割協議書や相続人全員の印鑑証明書などを揃え、法務局へ登記を申請しましょう。



まとめ


今回は、不動産の相続に関わる遺言書の種類と、遺言書の有無で変わる相続登記の進め方を解説しました。

遺言書には、手軽に作れる自筆証書遺言と、無効になりにくい公正証書遺言があります。

遺言書があれば相続登記はスムーズに進みますが、内容に納得できないときは遺留分の請求も可能です。

遺言書がない場合は、法定相続分か遺産分割協議で分け方を決めてから登記するのが一般的です。

相続登記は2024年4月から義務になり、期限も設けられています。

判断に迷ったら、早めに司法書士や不動産会社へ相談してみましょう。

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